ビフォーアフター

下伊那郡部にて行った外壁塗装工事です。
モルタル外壁の離れ、金属サイディングの本宅、この他に一部木部など異なる素地に塗装をしました。
それぞれの外壁材の経年劣化の症状から塗料選びまで、是非参考にしてみてください！

現場調査・点検

まず、施主様が気にされていたのは離れのモルタル仕上げの外壁でした。
リシン吹付仕上げの外壁で表面に無数の凸凹があるので、経年劣化で防水機能が無くなってくると、雨水などの汚れが溜まりやすくなってしまいます。
すると、そこにカビや苔が発生しやすい環境ができてしまうので、放っておくとカビや苔が拡大していきます。
最近は、塗料自体に防カビ・防藻効果が含まれるものもありますし、高機能な防カビ剤を添加することもできます。
同じようにカビやコケが気になっていて塗り替えをご検討中の方は、一度ご相談くださいね。

雨樋の状態です。
ジョイント部分が外れてきちんと排水が行われていないためか、周囲にコケが付着してしまっています。
雨樋は雨水を正しく外に流す役目があるので、傷んでしまうと結構弊害が出てきます。
雨水が飛び散って、いらぬところにカビやコケが繁殖してしまったり、屋根や外壁に雨水が当たって傷みが進んでしまい、酷くなると雨漏りにもつながるので注意が必要です！

工事着工

足場設置・外壁洗浄

工事が決まったら、足場の設置から始まります。
労働安全衛生法にて「高さが2メートル以上の箇所」で作業を行う場合は「足場を組み立てる等の方法により作業床を設けなければならない」と、労働者を危険から守るように定められています。
ですので、ちょっとしたところでも、2メートル以上の場所で作業をする場合は危険が伴いますので、できれば専門の業者さんに頼んでくださいね！

職人の安全が確保されたら、次の工程に入っていきます。
塗装の前に、まず高圧洗浄で古い塗膜や汚れ、カビやコケなどを洗い流します。
お化粧前に洗顔するのと同じで、やはり基礎が大事です！汚れを落とすことで、塗料がしっかり素地に密着します。

外壁補修

外壁のクラックは、0.3ｍｍ以下の髪の毛の細さくらいである「ヘアークラック」ならばそれほど問題はないとされていますが、今回はそれ以上のクラックが認められました。
塗装の前にコーキングを充填して補修を行いました。
この上に塗装を行うので、耐久性も上がります。

下塗り

金属サイディングへの下塗り

金属サイディングの下塗りに使用した塗料は、日本ペイントの「ハイポンファインデクロ」です。
いわゆる錆止め塗料です。
金属サイディングそのものの耐用年数は、一般的に30～40年程度と言われていますが、やはりメンテナンスは欠かせません。
サビや傷が天敵の外壁材なので、塗装による防水性の保持は必須です。
10年を目安に、信頼できる専門の業者さんに点検してもらうと安心です。

モルタル外壁への下塗り

モルタル外壁に使用した下塗材は、アステックペイント社の「ホワイトフィラーAⅡ」です。
シーラーやプライマーよりも粘度が高く厚みを付けることができるので、こうしたリシン吹付仕上げの凹凸のある外壁の下地調整に適しています。
また微弾性の特徴があるので、乾燥後は微細な建物の動きやモルタル外壁特有のヘアクラックに追従する塗膜が形成されます。

中塗り・上塗り

金属サイディングの仕上げ

金属サイディングの上塗材は、アステックペイント社の「マックスシールド1500Si-JY」というシリコン系の塗料です。
この塗料の主成分のシリコン樹脂は、無機物と同じシロキサン結合で構成されているので、高耐候性を発揮します。
メーカー発表の耐用年数は13～16年程度とされています。

さらにセラミック成分が配合されているので長期間にわたり美観を保持する低汚染性が実現されています。
そして顔料の粒子も細かいので塗りムラやスケの心配はなく、作業性も良い上に、ご覧のようにとても美しい仕上がりになります。
使用した色は「コーヒーブラウン」です。
いわゆる「くすみカラー」なので、色自体は派手ではありませんが、光沢があって上品に仕上がりました。

モルタル外壁の仕上げ

モルタル外壁に使用した上塗材は、アステックペイント社の「シリコンREVO1000-IR」で、こちらも高性能なシリコン系の塗料です。
一般的に塗料に使用されている白色顔料は、紫外線の影響を受けると「ラジカル」と呼ばれる劣化要因を発生させます。しかしこのシリコンREVOは「ラジカル制御型白色顔料」を採用しており、樹脂が破壊されにくく、劣化を抑制する塗料です。

各工程間で、適正な乾燥期間を設けています。
中塗り後に同じ塗料を使って上塗りを行います。
モルタル外壁に使用した色は「クエリー」という人気色です。落ち着いた中間色で、木部ともよく調和します。
カビ・藻の発生を抑える効果を持ち、遮熱性も兼ね備えた塗料なので、またアフターケアでお伺いして施主様のご意見を伺うのが楽しみです。

木部塗装

木部は、どうしても他の部材に比べると傷みやすい場所でもあります。
今回は破風板や戸袋、玄関廻りの木部も一緒に塗装しました。
もし家に木部がある場合は、10年を待たずにメンテナンスができると良いと思います。
生きた素材ですので、是非大切に長持ちさせてあげたいですね。

完成

完成です！
本宅も離れも、ガラッと印象が変わったという訳ではありませんが、つやつやに美しくなりました。
このようにあまりイメージを変えたくないという方も、せっかくだから思い切ってイメージを変えたいという方も、弊社ではカラーシミュレーションも行っておりますので、是非ご相談いただきたいと思います。
ご予算とご希望に合わせて、様々な提案をご用意いたします。
最後までご覧いただきありがとうございました。

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