ビフォーアフター

下條村の築20年のALC外壁のお宅です。
ALCとは「軽量気泡コンクリート」で、非常に軽量の耐火性や遮音性に優れた高性能な外壁材です。
ただ防水性が低いので、塗装による防水処理が不可欠です。そして気泡が多く含まれた多孔性の外壁材なので、透湿性能の高い塗料がおススメです。

現場調査・点検

外壁

外壁材が欠けている場所が散見されました。ALCの特徴である細かな気泡があるのが見えますね。
触れると「チョーキング現象」も見られ、塗膜にヒビが入って剥がれかかっているところもありました。

色褪せ、カビも見られます。
同じような症状がみられる場合、放っておくとせっかくのALCがますます傷んでしまうので、早めにメンテナンスすることをお勧めします！

軒天・雨樋

ベランダ下の軒天です。
特にドレン周辺の軒天が、めくれたり変色してカビや苔が付着しています。排水がうまくいっていないのではないかと推測されます。
雨樋も、全体的に色あせて経年劣化が見られ、集水器周辺では一部金具が外れて脱落しているところもありました。
雨水を適切に外へ流せる仕組みがどこかで壊れてしまうと、思わぬところに水が回ってしまいます！
違和感を感じたら、なるべく早めに専門家にご相談ください！

ベランダ

軒天の様子から心配になり、ベランダも見せてもらいました。
溝にはゴミが溜まり、床も変色しています。
しっかり防水塗装をして、きちんと排水できるようにします！

工事着工

軒天一部張り替え

傷みがひどかった軒天を一部張り替え工事を行いました。
放っておいたら、この下地も傷んでしまい、もっと大きな工事を行わなくてはならないところです。

ボードを撤去して、新たに貼り直します。
他の部分と一緒に改めて塗装をします。

足場組立・洗浄作業・養生

足場を組み立てて外壁塗装に入っていきます。
まず足場は、職人が安全に安心して作業に専念できるように必要なものです。
「目立ちたくないんだよね～」という施主様もいらっしゃいますが、工事の期間中だけは何卒ご理解をお願いいたします。

足場が出来たら、家を丸ごと洗浄します。
この時点で、汚れだけでなくできるだけ古い塗膜なども洗い流しておきます。
そうでないと、新たな塗膜が十分に密着しないところが出てきてしまい、施工不良に繋がります。
雨樋やベランダの溝も綺麗に洗い流しました。

付帯部塗装

軒天、雨樋、鼻隠しや破風板など、屋根と壁以外のところをまとめて「付帯部」と呼びます。
業者さんによっては、見積書に具体的にどことは書かず、まとめて「付帯部」としてある場合もあります。
塗ってほしい場所が抜けていたら大変ですので、遠慮なく「これはどこの塗装ですか？」「ここも塗ってもらえますか？」と、聞いてみてくださいね。

外壁塗装

下塗り

下塗りに使用したのはアステックペイント社の「エピテックフィラー」です。
シーラーやプライマーより粘土が高く、塗膜に厚みを付けることができます。
今回はこの厚みを利用し、砂骨ローラーを使って表面に模様をつけています。

中塗り

中塗りと上塗りは、同じくアステックペイント社の超低汚染シリーズ「リファインMF-IR」という無機フッ素塗料を使用しました。「クエリー」という色です。
アステックペイント社の独自の無機成分配合技術で、緻密な塗膜を形成し、汚れを付着しにくくしています。
雨水で汚れが洗い流され、外壁の美しさを維持することが出来るという高性能な塗料です。

上塗り

同じ色を2回重ねて塗装していきます。
塗膜も十分な厚さになり、木部ととても相性の良い上品な色合いに仕上がりました。

木部塗装

ベランダ防水塗装

完成

経年劣化による傷みやカビで黒ずんでいた軒天も、真っ白に美しくなり、全体的に明るい雰囲気のお宅に仕上がりました。
家のメンテナンスも人の体と同じで、早めに不具合を見つけることが出来ればコストもかからず、大ごとにならずに補修できます。
是非、何か少しでも気になる事があれば早めに業者さんにご相談くださいね！

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